「歯髄」とは? 役割と重要性について解説します

歯髄とは、歯の中央に位置する組織であり、歯の神経、血管、リンパ管が集まっている場所です。

歯髄は歯の健康に重要な役割を果たしており、歯髄の機能が失われると、歯を失うリスクが高まることが知られています。

 

本記事では、歯髄の役割や重要性について、初心者でも理解しやすいように説明していきます。

歯髄の役割

1.歯の感覚を伝える役割

歯髄は、歯の神経を含んでおり、歯の感覚を伝える役割を持っています。歯に刺激が加わると、歯の神経が反応し、歯髄を介して脳に信号が送られます。この信号が脳に届くことで、歯の痛みや刺激を感じることができるのです。

 

2.歯の成長を促進する役割

歯髄内部には、歯の成長を促進する細胞が含まれています。この細胞は、歯の内部から新しい歯質を作り出し、歯が長く伸びていくのを助けます。また、歯髄や象牙質が傷ついた場合にも、それらを修復させる能力を持ちます。

3.歯を守る役割

歯髄は、歯の内部にあるため、歯に対する外部からのダメージを和らげる役割を果たしています。歯が外部からの衝撃を受けた場合、歯髄がクッションのように機能し、歯へのダメージを軽減することができます。


歯髄の重要性

歯髄が歯の健康に重要な役割を果たしている理由は、以下の通りです。

1.歯の痛みを感じることができる

歯髄があることにより、歯に異常が生じた場合に、痛みや不快感を感じることができます。歯が痛くなった場合、歯科医に診てもらうことで、歯の問題を早期に発見し、治療することができます。

2.歯の感染を防ぐことができる

歯髄は、口腔内に存在する細菌やウイルスなどの病原体から歯を守るバリアのような役割も果たしています。しかし、歯に大きなダメージが加わったり、虫歯や歯周病などが進行すると、歯髄に細菌が侵入して感染を引き起こすことがあります。この場合、歯髄は炎症を起こし、歯が痛むだけでなく、感染が進行して歯根にも影響を与えることがあります。

3.歯を失わないために重要

歯髄が健康であることは、歯を失わないために非常に重要です。歯髄が炎症を起こすと、歯の根元から歯肉に向かって化膿が進行することがあります。

この化膿が進行すると、歯根が腐食してしまい、歯を支える骨も崩壊してしまうため、最終的には歯を失うことになります。

また、歯髄を失い強度が落ちた歯は、歯髄のある歯と比較して折れやすくなることが知られており、折れた歯は抜歯に至る確率が非常に高くなります。

4.歯の細菌感染は全身疾患と関係することがある

歯の細菌感染は、歯の健康だけでなく、全身の健康にも影響を与えることがあります。歯髄炎が進行すると、細菌が血管やリンパ管を通じて全身に広がり、これが心臓病や糖尿病、呼吸器疾患、脳卒中などの病気の発症に関わる可能性が示唆されています。

 

まとめ

以上のように、歯髄は歯の健康に欠かせない組織です。この歯髄を健全に保つためには、適切な歯磨きや定期的な歯科検診が大切です。

もし歯に異常を感じた場合は、歯科医に早めに診てもらい、適切な治療を受けましょう。

 

 

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