神経のない歯を放置するとどうなる?リスクや治療法について解説します
「神経のない歯を放置するとどうなる?…」
「神経のない歯は寿命が短いって聞いたけど本当?」
「神経のない歯を治療するにはどうしたらいい?」
むし歯治療などで神経を抜いた方の中には、このように不安に思う方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、神経のない歯を放置するリスクや治療法について解説します。 本記事を読むことで、神経のない歯を放置することで起こり得る問題を知り、適切な治療につなげてください。
神経のない歯を放置するとどうなる?
神経のない歯を放置すると、以下のリスクが起こります。
- 歯が割れやすくなる
- 歯が変色しやすくなる
- 細菌に感染する場合がある
- 歯茎に痛みが生じる可能性がある
- 痛覚が無くなってトラブルに発展する可能性がある
それぞれ詳しく解説していきます。
神経のない歯を放置するリスク①|歯が割れやすくなる
神経のない歯には、歯に対して水分や栄養を運ぶ役割を担う血管がないため、歯の強度を維持する上で重要な水分や栄養が供給されなくなります。水分や栄養が不足した歯はもろく、割れやすくなるのです。
神経のない歯を放置するリスク②|歯が変色しやすくなる
歯の神経を抜くと、血管が失われ、歯の代謝能力が低下します。代謝能力を失った歯は、歯の組織の変性物が歯に沈着するため、歯が黒色や茶色に変色する可能性があります。
神経のない歯を放置するリスク③|細菌に感染する場合がある
歯の神経を抜く施術を終えても、場合によっては根管に汚れが残ったり、傷が付いたりします。その状態で放置すると、細菌に感染するリスクがあり、感染した場合激しい痛みを伴います。
神経のない歯を放置するリスク④|歯茎に痛みが生じる可能性がある
神経のない歯の状態の場合、歯の内部に空間ができ、そこから細菌が感染して歯茎に達する可能性があります。
神経のない歯を放置するリスク⑤|痛覚が無くなってトラブルに発展する可能性がある
歯髄(歯の神経)の役割は、血管を経由して歯に対して必要な栄養を与えるだけではありません。歯に伝わるさまざまな刺激を感知して脳に伝える役割があります。 歯髄がない状態では、本来感じるはずの歯の痛みを感じられません。これにより異変に気付けず、悪化させてしまうことも考えられます。
神経のない歯の寿命は短くなる?
結論として、神経のない歯の寿命は短くなります。
神経を抜くと、歯に水分や栄養が行き渡らなくなり、歯の強度は落ちている状態です。歯がもろくなった状態でせんべいのような硬いものを食べると、歯が折れる可能性があります。また被せものをしている場合、土台となるコア部分との接触で割れてしまうこともあります。
神経のない歯を長持ちさせるための治療方法
神経のない歯は、栄養が行き渡らずにもろくなります。また、もろくなった歯の寿命は前述の通り、短くなってしまいます。
そこで、神経のない歯を長持ちさせるための治療方法を解説します。 歯を長持ちさせるための治療方法を選択し、健康的な口内環境を作ってください。
神経のない歯を長持ちさせる治療方法①|根管治療
根管治療とは、歯の根管にあるむし歯に感染した神経や細菌などを除去する治療方法のことです。
神経のない歯を長持ちさせる治療方法②|歯髄再生治療
歯髄再生治療とは、乳歯や親知らずなどから歯髄幹細胞を移植することで、歯髄(歯の神経)を再生させる治療方法のことです。
「神経のない歯」にならないために
神経のない歯には痛覚がありません。痛覚がなければ、歯の痛みが感知できず、むし歯などのトラブルに発展する可能性があります。
むし歯の症状を放置すると、症状が進行して抜髄(神経を取り除く施術)や抜歯を選択しなくてはならなくなります。
なるべく抜髄や抜歯をせずに済むよう、むし歯にならないよう日常のケアを心がけ、むし歯になったとしても放置せず早めに治療を受けましょう。
まとめ
今回は、神経のない歯を放置するリスクや治療法について解説しました。
神経のない歯を放置するリスクは以下の5つです。
- 歯が割れやすくなる
- 歯が変色しやすくなる
- 細菌に感染する場合がある
- 歯茎に痛みが生じる可能性がある
- 痛覚が無くなってトラブルに発展する可能性がある
上記のリスクを理解し、ぜひ治療を受ける際の参考にしてくださいね。