歯石と歯垢(プラーク)の違いとは?付着の原因や落とし方を解説

この記事の監修者

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田中 宏幸/歯科医師

医療法人樹翔会 名古屋RD歯科クリニック院長。歯科医師歴20年以上。
患者様一人一人に「最良のオーダーメイド治療」を提供すべく、様々なニーズや症例に合わせた自由診療システムを採用している。
所属学会
日本小児歯科学会、日本再生医療学会、日本インプラント学会、日本顕微鏡歯科学会、日本臨床歯科CAD/CAM学会など
メディア情報

・読売テレビ「かんさい情報ネットten.」

https://youtu.be/FYxGh2_lbls

・歯科業界のコミュニケーションマガジン「Dentalism」

https://www.satsuki-dc.com/wp-content/uploads/2021/09/45b56eaa7eb00975f093afa75bda7c3a.pdf

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名古屋市の歯医者|名古屋RD歯科クリニック

むし歯や歯周病は、歯垢の中に含まれる細菌が原因です。 歯垢が付着する原因や、歯垢が歯石へと変化する仕組みを知って、お口の中を清潔に保ちましょう。 そこで今回は、歯垢と歯石の違いや付着の原因、落とし方などについてご紹介します。

 

◆この記事の監修者

 

田中 宏幸

 

田中 宏幸

 

略歴:日本大学松戸歯学部卒業。 患者さまにとっての「最良のオーダーメイド治療をご提供したい」という想いから自由診療システムを採用した同県名古屋市に名古屋RD歯科クリニックを開院。 様々なニーズや症例に合わせて患者さま一人一人と向き合いながら治療を行います。

 

メディア掲載:読売テレビ「かんさい情報ネットten.」に出演、歯科業界のコミュニケーションマガジン「Dentalism」に掲載

 

資格:歯科医師

 

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歯石とは

歯石とは、歯垢(プラーク)に唾液中の「リン」や「カルシウム」が結びついて石灰化した硬い細菌のかたまりのことをいいます。 ザラザラしていてさらに歯垢が付着しやすくなるため、放置すると歯周病の原因になります。

 

歯垢の段階では、歯磨きで落とすことができますが、歯石になるとブラッシングでは落とすことができません。 そのため、歯垢の段階できちんとセルフケアをして落とすことが大切です。

 

    歯石の特徴

  • 歯の表面を舌で触るとザラザラする
  • フロスを通すと引っかかりがある
    歯石がついていると起こること

  • 歯磨きをすると出血しやすい
  • 表面が凸凹しているため、汚れが着きやすい
  • 歯石に汚れがつきやすいため、むし歯や歯周病になりやすい

 

歯周病や口臭の原因となる

歯石が引き起こす問題としては歯周病や口臭などがあります。
歯垢が時間の経過とともに歯石になるとさらに歯垢が着きやすくなるという悪循環が起こり、口の中の衛生環境が悪化。 細菌が増殖して歯ぐきが炎症を引き起こし、歯周病が進行する原因となります。
歯周病が悪化すると、歯ぐきの周りの組織にも炎症が広がって顎の骨を溶かしたり、 最悪の場合、歯を支えている骨が少なくなってグラグラして、抜歯が必要になるケースもあります。

 

歯石の原因となる歯垢(プラーク)とは

歯垢(プラーク)とは細菌と代謝物のかたまりで、白くヌメヌメした物質です。
歯に付着した細菌は大部分が唾液の働きによって流されますが、歯垢は水に溶けにくく、歯にしっかりと付着して増殖します。 うがいでは流すことができないため、「歯ブラシ」や「歯間ブラシ」を使ってしっかりと落とす必要があります。
むし歯の原因菌は歯に着きやすく、強固な歯垢を形成しやすいため、早めにブラッシングで落とすことが大切です。

 

 

歯垢が残りやすい箇所

歯垢が残りやすい部分は、「歯と歯の間」「歯ぐきの境目」「奥歯の噛み合わせ」「抜けた歯の周り り」などです。 歯垢は歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用すると、細かい汚れを取り除くことができます。

 

特に、歯と歯の間はデンタルフロスを併用すると、歯ブラシだけで汚れを落とした時に比べて1.5倍も歯垢除去ができると考えられています。 自分に合った歯ブラシやデンタルグッズを使用してセルフケアを行うほか、定期的に歯科医院でクリーニングを行ってお口の中に歯垢が残らないようにしましょう。

 

歯垢がたまりやすい人の特徴

 

毎日歯磨きをしているのに、歯垢がたまりやすい方もいます。
ブラッシングが十分ではない可能性もありますが、生活習慣やお口の状態が関係していることも考えられます。

 

歯垢がたまりやすい生活習慣としては、「間食が多い」「糖分の多いものを頻繁に食べる」「ジュースなどを頻繁に飲む」「ブラッシングが不十分」などがあります。甘いものには細菌のエサとなる糖分が多く含まれており、細菌が活発に活動する原因になります。
そして間食が多いと唾液の働きが追い付かず、歯の表面に歯垢がついてしまいます。

 

また、毎日歯を磨いていても歯ぐきの境目や歯と歯の間に歯ブラシが当たっていないと歯垢がたまってしまいます。歯の表面を磨いた後は、歯ぐきの境目に45度くらいの角度で歯ブラシを当てて細かく動かしましょう。

 

さらに歯と歯の間は「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」を併用して汚れを落とすと、細かい部分まで汚れが落としやすくなります。

 

また、そのほかにも「歯並びが悪い」「ワイヤー矯正をしている」方は歯垢がつきやすい傾向があります。

歯と歯が重なっていたり、凸凹になっていると、その部分に歯垢がつきやすいためです。
ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットという装置やワイヤーを通すため、装置の間に汚れが残りやすいといえます。

 

このため、あまり歯並びがよくないという方や矯正中の方は、通常よりしっかりブラッシングをする必要があります。

 

歯垢と歯石の違い

歯垢と歯石の大きな違いは、ブラッシングで除去できるかどうかです。
歯垢の段階では、毎日のセルフケアできちんと歯磨きをすることで落とすことができます。
しかし、歯石になると石灰化して硬くなってしまうため、歯磨きでは落とすことができません。
そのため、歯科医院でスケーリングをして歯石を除去する必要があります。

 

歯石は歯科医院での除去が必要

歯科医院での歯石除去する際には、「超音波の機械」や「ハンドスケーラー」を使用して歯と歯ぐきの境目などにある歯石を取り除きます。

 

歯周病が進行して歯ぐきの深い部分にまで歯石や感染物質が着いている場合は、ブロックごとに歯石を除去するため、数回に分けて行う場合もあります。

 

歯周ポケットが深いと痛みを伴うことがあるため、麻酔をしてから歯石除去を行うことも。 歯石除去は保険が適用になるため、3割負担の方で3000~4000円程度です。(この中にはレントゲンや検査代も含まれており、症状なしでの単なる歯石除去は自費診療となります。)

 

 

歯垢が歯石になるまでにかかる時間は?

歯垢は食事をしてから約4~8時間経過するとできると考えられています。
唾液が減少したところに付着すると細菌が増殖しやすく、短時間で歯垢を形成しやすくなります。
そして、歯垢がついたままになると唾液に含まれるカルシウムやリンと結びつき、約2~3日かけて石灰化しはじめ、2週間程度で歯石になります。

 

きれいな歯を保つには歯垢のうちに落とすことが重要

清潔なお口の環境を保つには、歯垢の段階に確実に落とすことが大切です。 毎日のセルフケア、デンタルグッズの併用、歯科医院での定期的なクリーニングなどでしっかり汚れを落としましょう。

 

毎日の歯みがきを正しく行う

お口の健康を保つためには、まずは毎日きちんとセルフケアを行うことが大切です。
歯磨き粉がお口の中に行き渡るとつい歯磨きをした気になってしまいますが、実際には汚れが残っていることも多いです。
磨き残しがないよう、お手入れする歯の順番を決めて汚れを落としていくようにしましょう。
とくに歯の表面、歯ぐきの境目、奥歯の噛む面は、さまざまな角度から歯ブラシを当て、5〜10ミリ程度の幅で細かく動かすようにしてください。

 

歯間ブラシやデンタルフロスを併用

歯と歯の間は歯ブラシが届きにくく、汚れが残りがちです。歯間ブラシやデンタルフロスを併用して細かい汚れを落としましょう。

 

定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

苦手な部分や磨きにくい部分は汚れが残ってしまうため、むし歯や歯周病になりやすいです。汚れが付着した状態が長く続かないよう、定期的に歯科医院でクリーニングをしましょう。
もし、自覚症状がないむし歯や歯周病があった場合にも早期発見や早期治療につながります。

 

まとめ

むし歯や歯周病を予防するためには、歯垢や歯石を落とすことが大切です。
ただし、歯垢が石灰化した歯石の段階になると歯磨きで落とすことができないため歯科医院で除去する必要があります。
このためお口を健康に保つためには歯垢が歯石になってしまう前に、毎日のセルフケアでしっかり歯垢を落とすことが大切です。 セルフケアでは行き届かない部分は歯科医院で除去できますので、定期的な検診やクリーニングを受けるようにするとよいでしょう。

 

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